各種症例トップへ各種症例トップへ 以下の内容は漢方や伝承医学を礎とし、開業以来25年間、遠赤外線療法を専門とする遠赤療導院での経験と考察から、個人的に導かれたことを記述したものです。

甲状腺異常について
主な症例として
1.
甲状腺機能亢進症
【症状】
全身の機能低下による筋肉の脱力や体温の変動、頻脈、動悸、多汗、手足のふるえ、全身の倦怠感、体重減少、多食、月経異常、微熱、精神不安、不整脈、低カリウム血症や血中カルシウム量の変動による手足の筋力低下、麻痺など。
他覚症状としては甲状腺の腫れや浮腫、眼球の突出など。

【原因】
甲状腺ホルモンが過剰に産生されることでおこる。
原因となる病気としてバセドウ病、ホルモン産生甲状腺腫瘍(プランマー病)、甲状腺刺激ホルモン産生腫瘍、慢性または亜急性の甲状腺炎等とされています。
他に甲状腺ホルモン剤の過剰摂取(一部のダイエット食品やダイエット薬)によるものや下垂体の異常による発症もあります。

【治療】
  • 抗甲状腺薬の服用
    服用後1〜2週間の初期に副作用として発疹、咽喉痛、発熱等が現われた場合は以降、抗甲状腺薬は使えません。継続して服用しますと白血球減少症がおこり感染症への抵抗力が低下します。 これらの副作用が認められない場合に限り長期に服用が可能です。
  • 放射性ヨードの服用
    甲状腺はヨードを材料にホルモンを産生していますので放射性ヨードを取り込ませて甲状腺を破壊するものです。 一回の服用で確実に亢進症は治りますが、将来、甲状腺機能低下症になる可能性があり、服用量の見極めが重要です。
  • 外科的切除療法
    必要な甲状腺の働きを損なわぬように残しながら過剰にホルモンを作らぬように切除する治療法です。切除する部分と量の見極めが重要で適切なときには完治しますが、不十分であれば再発し、過剰であれば甲状腺機能低下症となります。

2. 甲状腺機能低下症

【症状】
心臓機能の低下、脂質代謝異常、むくみ、低体温、声嗄れ、疲労、精神鈍麻、脱毛等。
若年性の場合は成長障害として低身長や知能障害がおこる。

【原因】
甲状腺ホルモンの産生が低下することでおこる。
原因となる病気としては先天的な甲状腺異常(欠損症・発育形成不全症)や慢性甲状腺炎(橋本病)、甲状腺の腫瘍、視床下部や下垂体の異常による甲状腺刺激ホルモンの分泌低下があります。甲状腺の手術後や甲状腺への放射線照射後などで発症することもあります。

【治療】
甲状腺ホルモンを服用する補充療法を主として、原因となっている病気の治療を平行して行います。

3. その他の甲状腺の異常
a.バセドウ病(クレーブス病)
甲状腺機能亢進症の原因となる代表的な原因不明の病気です。
遺伝的素因があると考えられており、若い女性におこりやすく甲状腺ホルモン産生の抑制が働かなくなり過剰に産生されておこります。

b.慢性甲状腺炎(橋本病)
甲状腺機能低下症の原因となる代表的な原因不明の病気です。
バセドウ病同様に遺伝的素因があると考えられており、若い女性や中年の女性に多く 見られ ます。治療は甲状腺機能低下症に準じます。

c.単純性甲状腺腫
甲状腺の腫れは認められますが、甲状腺機能に異常が無いものをいいます。
原因としては食事におけるヨード摂取の欠乏、または過剰である場合に発生します。
あるいは食物中(一部のダイエット食品等)の抗甲状腺物質が多いときにも発生します。
治療としては原因がヨードであればヨードの補充または制限をし、抗甲状腺物質によるものであれば特定し排除します。
 
他の甲状腺機能障害とは違い、圧迫症状が無ければ問題はありませんので経過をみます。
しかし、腫れが大きいために食道や気管への圧迫症状があれば甲状腺ホルモンを投与し経過を見守りますが、症状に応じて手術で切除することもあります。

d.甲状腺腫瘍・甲状腺ガン
甲状腺に結節性のしこりが見られます。甲状腺の腫れが伴わず、甲状腺機能が正常であることが多いため自覚または他覚症状が少ないために長期間にわたって放置されがちです。
治療としては手術を行いますが予後は良好に推移します。

e.甲状腺欠損症
先天的に甲状腺が小さい、または無いためにホルモンの産生ができない。
治療は甲状腺ホルモンの継続投与をします。

以上が甲状腺についての一般的な医学的見解ですが、甲状腺に異常があった場合、当然のごとく甲状腺がクローズアップされ様々な検査がなされます。
しかし、それらのほとんどは甲状腺そのものから起因する異常ではなく、全体的な問題の結果として現れた肥大や縮小そして腫瘍であって、そのような現象が起こった原因を突き詰めていきますと先天性の欠損症を除いて、原因不明となります。
これが西洋医学の現状での限界であろうと考えます。東洋医学との融合が進めば、やがて解明されて本質的な治療法が確立されるものと考えています。
東洋医学での基本のひとつとして、疾患または症状を特定の臓器や組織だけの問題とは捕らえず、全体(全身)の問題としても考察します。
以下に西洋医学の知識を交えて考察してみたいと思います。

健康とは五臓六腑が正常に働いている状態です。
もちろん、身体を構成するすべての臓器や器官そして細胞組織はそれぞれが勝手に働いているわけではありません。全身の働きを統括制御しているのは神経系(自律神経)と体液系(ホルモン)、免疫系(リンパ)です。
甲状腺は体液系(ホルモン)に属し、全身の細胞の機能を活性する働きをしています。
代表的な作用としては体温の維持、心機能の調節、糖質や脂質そして蛋白質の代謝に影響する作用も有し、身体の成長にも関与しています。
よって、甲状腺に何らしかの異常が認められた場合、これら上記の作用にかかわる全身症状の有無を確認することが肝要となります。
  • 微熱や低体温症などの体温異常はないか。
  • 動悸や不整脈、低血圧症や高血圧症はないか。
  • 糖質や脂質、蛋白質の代謝に影響を与える胃、小腸、膵臓、肝臓の不調はないか。
  • 成長に影響する栄養状態はどうか。
  • 甲状腺異常は女性に多発する点から女性ホルモンや生理、そして子宮、卵巣等に不調はないか。
等です。
これらの不調が平行して認められるとすれば、その症状を優先または平行して改善を行えば甲状腺の異常は鎮静され、やがては快癒するものと思われます。
問題はこれらの不調をどのような方法をもってすれば改善することができるのかということです。
西洋医学においてはこれらの不調に対して主として投薬治療がなされるわけですが、病的所見が得られなければ積極的な処方はなされません。また、仮に処方投薬され目的の効果が得られても副作用による他の問題が生じたり、甲状腺そのものに悪影響が出るなどして一概に良い結果が得られるとは限りません。

遠赤外線療法による改善について
甲状腺の異常を訴える方
(すべて女性です)に遠赤外線療法を継続的に行いますと甲状腺の肥大や咽喉の違和感、圧迫感が改善して行きます。
同時にその方達が訴える諸症状である冷え性、生理不順、動悸、貧血、低血圧、胃腸障害、倦怠感、筋力の低下、手足のこわばり、むくみ等も平行して改善されてゆきます。
この事実を遠赤外線の効果に照らしてみますと遠赤外線が直接的に甲状腺に作用しただけではなく、遠赤外線による他の症状の改善が甲状腺への負担を低減させた総合的な結果であると考えられます。
つまり、遠赤外線療法による効果は甲状腺機能の正常化と自律神経やホルモンバランスの安定、新陳代謝の賦活向上、整腸効果による栄養状態の改善と造血作用の向上、血行促進作用と血管強化、発汗による老廃物や余剰水分の排出、心臓や肝臓、腎臓の活性健全化が 総合的になされたものであり、甲状腺が肥大腫脹化してまでも行おうとしていた全身細胞の機能活性が遠赤外線による新陳代謝の活性効果により結果的に達成されて甲状腺が鎮静されたものと考えます。

甲状腺機能低下症は甲状腺機能亢進症の後や抗甲状腺ホルモン剤の過剰投与または長期投与、あるいは不適切な甲状腺の切除手術により引き起こされることがあります。
この場合は甲状腺ホルモン剤の服用で日常生活に支障は有りませんが、前後に遠赤外線療法を取り入れるとより安心であると考えられます。
単純性甲状腺腫や甲状腺腫瘍・甲状腺ガンについては治療当初より遠赤外線療法を併用することで副作用や合併症の予防が容易となります。

耳介療法を併用しますと様々な不快症状を緩和する事ができ、同時に原因となる各不良箇所を耳経穴で刺激して改善を促進します。


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